KBAマップ

KBA日本地図ダウンロード

お問い合わせ先

コンサベーション・インターナショナル・ジャパン

コンサベーション・インターナショナル・ジャパン

Eメール:japan@conservation.org

KBAとは?

KBAとは?

KBAとは、Key Biodiversity Areaの頭文字で、生物多様性の保全の鍵になる重要な地域、という意味です。世界的にみて絶滅の危機に瀕した種が生息する地域は重要という「危機性」と、ある種の存続が特定の場所に依存している場合、その場所は重要という「非代替性」という考え方が、世界で統一された選定の基準になっています。詳細は「選定方法」のページをご覧ください。

国際オープンソース学術誌Journal of Threatened Taxa (JoTT)がKBA特集号を発行しました。他の国の取り組みと並んで、日本のKBAに関する論文も掲載されています。是非ご覧ください。日本のKBAに関する論文のダウンロードはこちら。KBAのより詳細な説明や、他地域の論文は、JoTTのウェブサイトをご覧ください。

KBAと他の取り組みの関係

KBAの選定基準の基礎は、国際NGOのバードライフ・インターナショナルが1980年代初期から取り組んできたIBA (Important Bird Area) で、日本では日本野鳥の会が「重要野鳥生息地」として取り組んでいます。このIBAに鳥類以外の分類群も含めた取組みに発展したものがKBAです。従って、IBAは全てKBAになります。さらに、分布が1か所に限られる絶滅危惧種が生息している地域は、AZE(Alliance for Zero Extinction)サイトとして世界中で把握されていますが、これもKBAの条件を満たします。この他、日本では選定されていませんが、植物についての重要地域であるIPA (Important Plant Area)が選定されている国・地域では、これも同様にKBAに含まれます。

既存の保護の取り組みとして日本では、国立公園や鳥獣保護区など、様々な保護地域が指定されています。日本のKBAの多くも、全体または部分的に何らかの保護地域に指定されていますが、まだ総面積の約半分が保護されていません。そのような地域はギャップと呼ばれますが、このギャップについても、保護地域にするなど効果的な管理を講じていくことが求められます。

KBA候補とは?

KBAの条件を満たしていると考えられるものの、選定の根拠となる種の分布情報が不足しているなどの理由で地域を特定できない場合は、KBAの「候補」として記録されます。特に、河川については、流れによる連続性と、ダムや護岸工事などによる分断性により、選定の根拠となる種の分布記録があっても範囲を特定することが複雑です。日本でのKBA選定では、多くの場合、水系全体をKBA候補としてあり、範囲・地域の特定には今後さらなる調査が必要です。

生物多様性ホットスポットとKBA

生物多様性ホットスポットは、地球全体を眺めて、生物多様性が高く、かつ危機に瀕している地域を選んだものです。2011年に追加されたオーストラリア東部森林地帯を含めて世界に35か所あり、日本列島もその一つです。個々のホットスポットの中で具体的な保護対策を進めるときには、さらに詳細な地域の特定が必要になります。KBAは、そのための手法の一つです。世界の中でも優先的に保護すべき重要地域を選ぶことを目的にしているため、国内で重要とされている地域を選んでいない場合もありますが、世界的な観点で、保護すべき場所を特定するということが、KBAの特徴と言えます。
ホットスポットについて詳しくはこちら

© Takashi Aoki, © Takehiko Sato, © Yasushi Hibi, © Yoji Natori

写真を募集しています!

撮影地、著作権表示用のローマ字氏名を記載の上、ご投稿ください。※投稿いただいた写真は、こちらのサイトにて公開させていただきます。

投稿はこちらから